2008年3月18日

私にとって3月は、1年で最も忙しい繁忙期です。とくに4月1日までは、非常に多忙なので、日記の更新が遅れてしまい申し訳ありません。左手も腱鞘炎で、かなりつらい状態ですが、締め切りは待ってくれません。

昨日のミュンヘンは気温が16度まで上がり、春のような晴天でした。今日はうって変わって、天気が悪くなり、夕方に1時間ジョギングしたところ、雨に降られてずぶ濡れになってしまいました。明日からは、日中の最高気温が3度になるとか。寒の戻りです。

繁忙期の楽しみは、早朝の読書です。私は毎朝5時半に起きて、読書をします。

最近1500ページの本を読み始めました。題名は、Die Wohlgesinnten (善意の人々)。フランス人の作家Jonathan Littellの処女作「Les Bienvieillants」のドイツ語訳です。フランスで85万部も売れ、ゴンクール賞を取りました。

内容はナチス親衛隊で最も凶悪だった、Einsatzgruppe(特殊任務部隊)の将校の告白という設定。ロシア戦線における虐殺に次ぐ虐殺を克明に描いた凄惨な作品で、フランスで85万部も売れたことが不思議に思えます。ドイツでも発売直後から、ベストセラーリストの第三位です。

私は過去の問題についてすでに色々調べてきたため、内容そのものは新しいものではありません。これまで見てきた大量の記録写真に、フランス人の著者が、まるで映画でも撮影するように、ストーリーをつけて動きを与えたような錯覚を持ちます。万人向けの作品ではありませんが、私には興味深い作品です。